Sa-iの日記

ねこのごきょうだい

少し悲しくなるBGM

町はずれに昔からある広いお屋敷に住んでいて

駄菓子屋に行った時もない、ドリンクバーも知らないような

いつも長いリボンなんかしちゃってるお嬢さまが

子供の頃から習っているお琴を専攻として音大に行くわけね。

その大学で知り合った口先だけのギター弾きと付き合ったのをきっかけに

ご両親と何か気まずくなっちゃって実家になかなか帰れなくなるのね。

まぁお父さんからはなんだかんだ良いマンション借りてもらってるし、

そもそもお母さんに仕送りももらってるんだけど。

彼氏が家からは金銭的に自立しなきゃホンモノじゃないとか言う主張に感化されて

自分で仕事を探してみるわけですよ。

頑張ってタクシーに乗って職安行ってみたり

学生課の前に貼ってある求人なんか見ちゃったりするけど、やっぱりしっくり来るものはないんだよね。

そんな中、夏休みの研究室で教授の本棚を片付けるお手伝いに来ていた怪しげな先輩の紹介で

琴の演奏するバイトをしてみない?とか誘われちゃうんですよ。

まぁ、あんまり通勤費とか出なくて時給も良くないんだけど、

自分でお金を稼ぐっていうのが目的になっちゃってるし、

先輩から頼まれたっていうのもあるから

週末に電車に乗って貧乏くさいビルにある会社のスタジオに行くのね。

もう暑いからレースのハンカチで汗を拭きながら。

そんなとっても綺麗な人が、子供の頃から鍛えてきた演奏の技術と

おばあちゃんの遺品の大切なお琴を駆使して

SMAPの「世界に一つだけの花」を

涼しげに奏でていると思うと

和食ファミレスでBGM聴いて

少し涙ぐんじゃうんだよね。